C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)が肝臓に感染することで起こる病気です。このウイルスは血液を介して感染します。
感染しても多くの方が症状を感じないことが多いですが、感染初期に現れうる主な症状としては、以下のようなものがあります。
- 疲れやすい
- なんとなく体がだるい
- 食欲がない
- 吐き気がする
- 黄疸(おうだん:皮膚や白目が黄色くなる)
しかし、これらの症状は風邪や他の病気でも見られるため、自分でC型肝炎だと気づくことは難しいでしょう。
C型肝炎
C型肝炎は、ウイルスが原因で起こる肝臓の病気です。日本では約150万人の方がC型肝炎ウイルスに感染していると言われています。
かつては「治りにくい病気」とされていましたが、医学の進歩により今では高い確率で治療できるようになりました。
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)が肝臓に感染することで起こる病気です。このウイルスは血液を介して感染します。
感染しても多くの方が症状を感じないことが多いですが、感染初期に現れうる主な症状としては、以下のようなものがあります。
しかし、これらの症状は風邪や他の病気でも見られるため、自分でC型肝炎だと気づくことは難しいでしょう。
C型肝炎ウイルスは保有者からの血液や体液を介して感染します。
主な感染経路としては以下の通りです。
現在の日本では医療機関での感染はほぼなくなりました。また、せきやくしゃみ、食べ物や飲み物、一緒にお風呂に入るなどの日常生活での接触では感染しません。
C型肝炎の怖さは、気づかないうちに病気が進行してしまうことにあります。
C型肝炎ウイルスに感染すると、まず「急性肝炎」という状態になります。この段階で体が自然にウイルスを排除できれば治りますが、約70%の方は「慢性肝炎」へと移行します。
慢性肝炎になると、ゆっくりと肝臓の細胞が壊され、約20〜30年かけて以下のように進行します。
慢性肝炎 肝硬変 肝がん
肝硬変になると、肝臓の柔らかい組織が硬くなり、正常な働きができなくなります。その結果、次のような症状が現れることがあります。
さらに肝硬変から肝がんへと進む確率は、年間約7%と言われています。
「症状がないから大丈夫」と放置してしまうと、取り返しのつかない状態になることがあります。定期的な検査で早期発見することが非常に大切です。
C型肝炎の治療はこの20年で劇的に進歩しました。
以前はインターフェロンという注射薬が主流でしたが、副作用が強く、治療成績も50〜60%程度でした。しかし、2014年以降、「直接作用型抗ウイルス薬(DAA)」と呼ばれる飲み薬が登場し、治療の風景が一変しました。
DAAの特徴は以下の通りです。
現在では、ほとんどの方が健康保険で治療を受けられます。また、治療費の助成制度も充実しており、経済的負担を減らすことが可能です。
治療によってウイルスが排除されると、肝炎の進行を止めることができます。肝硬変の初期段階であれば、肝臓の機能が回復することもあります。また、肝がんの発生リスクも大幅に低下します。
ただし、すでに肝硬変が進行している場合は、ウイルスが排除されても定期的な検査が必要です。肝がんの早期発見のため、超音波検査やCT検査などを受けることをお勧めします。