高尿酸血症には特に「痛い」「苦しい」などの症状は起こりません。しかし高尿酸血症の状態が持続、つまり尿酸値が高いのに治療をせずにそのままでいると、痛風、尿路結石症、慢性腎臓病(CKD)、腎不全といった疾患のリスクが高くなります。特に高尿酸血症は、高尿酸血症 = 痛風 といってもいいほど発症の確率が高く、痛風が発症した場合、初期症状は尿酸が溜まりやすい手足の関節に表れ、最も出やすいのは足の親指の付け根に痛みを感じ初めます。痛風発作は、ある日突然起こり、関節が赤く腫れ上がり、がまんできないほどの激しい痛みを伴います。初めは一時的に痛みが収まりますが、突然に 痛風発作が再発し、次第に慢性化します。 尿路結石症は、尿路に石ができる病気で、コチラも非常に激しい痛みを伴います。 腎障害が重症化した場合には、透析が必要になり、透析は入院あるいは通院で、毎日~数日おきに血液中の老廃物を取り除く治療で、大変な苦痛を伴います。このように高尿酸血症を放置すると
高尿酸血症 によって引き起こされる合併症
(1)痛風
足・膝・腰・肩・肘や手など全身の関節に激しい痛みを感じます。
(2)尿路結石症
わき腹や背中側あたりの激痛が発症し、倒れこんだり、のたうちまわるほどの激しい痛みを感じたりします。
(3)慢性腎臓病
慢性腎臓病(CKD)は腎臓の機能が低下する病気で、初めは自覚症状がありません。慢性腎臓病が進行すると、夜間尿、むくみ、貧血、倦怠感、息切れなどの症状が現れてきます。これらの症状が自覚されるときは、すでに慢性腎臓病(CKD)がかなり進行していると考えられます。
(4)腎不全
腎臓は、左右それぞれ約100万個のネフロンと呼ばれる尿を生成する尿細管の組織によって構成され、この組織が尿の生成、細胞外液中の水や電解質等の濃度を調節する働きを持っています。この糸球体組織の機能が60%以下まで低下した状態を腎不全と呼び、10%未満まで進行すると人口透析治療が必要な「末期腎不全」の状態となります。
(5)高血圧・糖尿病・脂質異常症・高脂血症など