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B型肝炎

B型肝炎|箕面駅より徒歩6分の内科、消化器内科 やすふく内科クリニック

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B型肝炎とは

B型肝炎とは、B型肝炎ウイルス(HBV)によって引き起こされる肝臓の病気です。このウイルスが肝臓の細胞に入り込み、炎症を起こすことで発症します。
B型肝炎には「急性B型肝炎」と「慢性B型肝炎」の2つのタイプがあります。急性の場合は感染してから比較的短期間で症状が現れ、多くの場合は自然に治ります。一方、慢性の場合は長期間にわたって肝臓に炎症が続き、放置すると肝硬変や肝がんにつながる可能性があります。

B型肝炎の症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 疲れやすさや倦怠感
  • 食欲不振
  • 吐き気や嘔吐
  • 腹痛(特に右上腹部)
  • 発熱
  • 皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)
  • 尿の色が濃くなる
  • 便の色が薄くなる

ただし、多くの患者さんは初期段階では無症状のことが多く、健康診断や他の病気の検査で偶然発見されることもあります。だからこそ、定期的な健康診断が重要なのです。

B型肝炎の主な感染経路には次のようなものがあります。

(1)母子感染

B型肝炎ウイルスに感染している母親から赤ちゃんへの感染です。特に出産時に赤ちゃんが母親の血液に触れることで感染するリスクが高まります。現在は妊婦健診でB型肝炎ウイルス検査が行われ、必要に応じて赤ちゃんへの予防接種が行われます。

(2)血液感染

感染者の血液が傷口などから体内に入ることで感染します。かつては輸血による感染もありましたが、現在では血液製剤の検査が徹底されているため、そのリスクは非常に低くなっています。

(3)性行為による感染

感染者との性的接触によって感染する可能性があります。

(4)医療行為や針刺し事故

医療従事者が感染者の血液に触れる針刺し事故などによる感染リスクがあります。

日常生活での接触(握手、食事を共にするなど)では感染しませんので、過度に心配する必要はありません。

B型肝炎の検査と診断|早期発見が大切です

B型肝炎の検査は、血液検査によって行われます。主に以下のような検査が実施されます。

(1)HBs抗原検査

B型肝炎ウイルスの表面抗原(HBs抗原)の有無を調べます。陽性の場合、現在B型肝炎ウイルスに感染していることを示します。

(2)HBs抗体検査

B型肝炎ウイルスに対する抗体(HBs抗体)の有無を調べます。陽性の場合、過去にB型肝炎ウイルスに感染して回復したか、予防接種によって免疫ができていることを示します。

(3)HBe抗原・HBe抗体検査

ウイルスの増殖状態や感染力の強さを判断するための検査です。

(4)HBV-DNA検査

血液中のB型肝炎ウイルスの量(ウイルス量)を測定します。治療効果の判定や経過観察に役立ちます。

これらの検査結果と肝機能検査(AST、ALTなど)の結果を総合的に判断して、B型肝炎の診断が行われます。

また、肝臓の状態をより詳しく調べるために、以下のような検査が追加で行われることもあります。

  • 腹部超音波検査:肝臓の大きさや形状、腫瘍の有無などを確認します。
  • CT検査やMRI検査:より詳細な肝臓の状態を調べます。
  • 肝生検:肝臓の一部を採取して顕微鏡で調べることで、肝臓の炎症や線維化(硬くなること)の程度を正確に評価します。

健康診断でB型肝炎ウイルスが見つかった場合や、家族にB型肝炎患者がいる場合は、早めに専門医を受診することをお勧めします。早期発見・早期治療が、肝硬変や肝がんといった重篤な合併症を防ぐ鍵となります。

B型肝炎の治療法と日常生活の注意点|最新の治療法と上手な付き合い方

B型肝炎の治療法は、急性と慢性で異なります。
急性B型肝炎の場合、多くは特別な治療をしなくても自然に治ることが多いです。主に安静にして肝臓の負担を減らし、症状に応じた対症療法が行われます。ただし、重症化した場合は入院治療が必要になることもあります。

慢性B型肝炎の治療は、以下のような方法があります。

抗ウイルス薬による治療

核酸アナログ製剤

エンテカビル、テノホビルなどの薬剤があります。これらはウイルスの増殖を抑える効果があり、長期間服用することでウイルス量を減らし、肝炎の進行を抑えます。

インターフェロン治療

体の免疫機能を高め、ウイルスと闘う力を強める薬です。注射で投与し、一定期間の治療で完治を目指します。ただし、副作用が強く出ることもあり、全ての患者さんに適しているわけではありません。

最近の研究では、核酸アナログ製剤の長期服用により、肝硬変や肝がんの発症リスクが大幅に低下することが分かっています。また、新しい治療薬の開発も進んでおり、今後さらに治療の選択肢が増えることが期待されています。

B型肝炎と診断された場合の日常生活での注意点には、以下のようなものがあります。

(1)規則正しい生活

十分な睡眠と休息を取り、ストレスを避けるよう心がけましょう。

(2)バランスの良い食事

肝臓に負担をかけないよう、脂っこい食事や過度のアルコール摂取は避けましょう。特にアルコールは肝臓に大きな負担をかけるため、B型肝炎の患者さんは禁酒が原則です。

(3)適度な運動

無理のない範囲で適度な運動を行うことは、健康維持に役立ちます。ただし、疲れを感じたらすぐに休息を取りましょう。

(4)定期的な通院

医師の指示に従って定期的に通院し、検査や治療を受けることが重要です。薬を自己判断で中止することは避けてください。

(5)感染予防

家族や親しい人への感染を防ぐため、かみそりや歯ブラシの共用は避け、血液が付いた場合は速やかに消毒しましょう。

(6)予防接種

家族や同居者で、まだB型肝炎ウイルスに感染したことがない人は、予防接種を検討しましょう。

B型肝炎と上手に付き合いながら、充実した日常生活を送ることは十分に可能です。不安なことがあれば、遠慮なく医師や医療スタッフに相談してください。